進化するB2Bオンラインイベント・カンファレンスのあり方とは?

2023.12.05

従来の対面・集合型のイベントだけではなく、昨今はオンラインイベント・カンファレンスが、B2Bでもメジャーになりつつあります。

コロナ禍で一気に企業に普及したオンラインイベントですが、その浸透は一過性のものではありませんでした。オンラインイベントを実施して十分メリットを感じた企業は、アフターコロナでもオンラインイベントを続けており、もはやB2B企業の主力マーケティング施策として定着したといえるでしょう。

オンラインイベント・カンファレンスは、イベント当日の華やかな動画演出やコストの圧縮などに目が向きがちですが、実は中長期のリードナーチャリングに効果がある点が、B2B企業に向いているといわれています。

“Touch&Buy”が成立しにくB2Bビジネスにおいては、一度のイベントだけでなく、中長期での顧客との関係性構築が重要になるからです。

今回は、オンラインイベント・カンファレンスの基本的な開催ノウハウを解説します。
オンラインイベントを初めて開催される方も、現在行っているリードナーチャリング施策を進化させたいとお考えの方も、参考にしていただければ幸いです。

1. オンラインイベント・カンファレンスとは

オンラインイベント・カンファレンスとは、インターネット上で期間や日時を限って開催されるイベントのことです。
参加者はパソコンやスマートフォンなどを通じ、イベントに参加します。

企業が販促目的で実施するウェビナー、WEB上での個別相談会、WEB上でのデモなどの体験会、または採用の際に実施するオンライン説明会、インターンシップ・面接なども、広義の意味ではオンラインイベントに含まれます。

1-2.オンラインイベント・カンファレンスのメリット

オンラインイベントは、収録素材・デモ動画・3DCGやVR・ダウンロード資料など、デジタルコンテンツが活用できる点が特徴でしょう。また、どの地域の顧客にもアプローチできるため、全国規模のオンラインイベントを開催している例も見られます。

さらに、コスト面がコントロールしやすいのもオンラインイベントの大きな利点です。
リアル開催では会場使用料・ブース設営費・人件費などの費用がかかりますが、インターネット上で完結するオンライン開催ならこれらの費用がかかりません。
一方、オンライン開催で発生する費用は、配信人件費・機材費、演出素材制作費、配信プラットフォーム費、配信スタジオ費のみです。
もちろん参加者にとっても会場までの交通費・滞在費が必要ないため、主催者・参加者の両者にコストメリットがあります。

集客に関しても、リアル開催に比べてオンライン開催の方が集客ハードルは下がるため、集客単価は1/2〜1/5程度といわれています。

その他、当日の動画の再配信などアセットの二次利用や、リードの獲得・ナーチャリングをするためのマーケティングデータの収集など、インターネットを開催することでの情報活用の幅が広い特徴もあります。

総じて、リアルイベントと比較すると、人数に対するブランディング効率が高いことがオンラインイベントのメリットといえるでしょう。

1-3.オンラインイベント・カンファレンスのデメリット

オンラインイベント・カンファレンスのデメリットとして、リアルイベントと比べるとコミュニケーションの深度が浅くなるのは、注意したい特性でしょう。

したがって、一度のイベント開催で商談化や受注を狙うのではなく、開催前後のコミュニケーション施策を設計することで、中長期の関係性を築いていくマーケティング施策が必要となります。

さらに、オンライン上で顧客の興味喚起を促す、魅力的なコンテンツ設計も必須となります。
コンテンツの企画力や映像コンテンツの制作スキルが必要となるため、これまでオウンドメディア記事やホワイトペーパー、紙の制作物が中心の企業の場合、なかなか勘所が備わっていないこともあります。

現在は、コンテンツの企画・制作を得意とするオンラインイベント・カンファレンスの主催ベンダーも増えているため、不安な方は相談するのも一手段です。

いずれにしてもオンラインイベント・カンファレンスのデメリットは回避できないわけではなく、工夫次第で乗り越えられるものでしょう。